C-ラボの自主基準

国の決めた暫定規制値はあまりにも高く、C―ラボでは自主基準を設定しました。

政府の暫定基準、ウクライナの基準、F-コープの自主基準、東海ネットの自主基準の比較と計算過程です。
(食品の分類と平均摂取量は、厚労省の食品群別摂取量を用いました。このデータは毎年改定されていますが、米の摂取量が出ている1998年版の数値を用いています。)

国の暫定基準に従えば、セシウムだけで年間6.82mSvの内部被曝をすることになります。これに、測定もされていなければ、基準も設定されていないストロンチウム-90、さらにプルトニウムやウランなどの摂取による内部被曝を加算し、福島事故由来の放射性降下物による外部被曝を加えれば、 汚染の高い地域では、年間20mSvを軽く超えてしまいます。

東海ネットの自主基準では、 上限いっぱいの食品を毎日摂取しても年間0.35mSvとなり、天然の放射性核種による内部被曝(カリウム-40など) 年間0.4mSvを超えない範囲に収めました。 子どもは大人の6分の1程度に収めています。 愛知県など空間線量が0.1μSv/Hを超えない地域では、これに、 測定されていない核種による内部被曝や、外食などによる管理できない内部被曝を加えても、外部被曝線量と内部被曝線量の合計値が年間1mSvを超えることはないと想定できます。

なお、この計算は内部被曝を重視していないICRPの係数で行っています。 政府の基準と比べるためです。 ICRPを批判するECRRの係数を用いれば、被曝線量は、はるかに大きな数値になります。

なお、この自主基準はたたき台のようなものです。多くの皆さんとの討論、検討を経て改良、修正をしていく必要があると考えています。