月別アーカイブ: 4月 2017

5/21(日)シンポジウム「復興政策と帰還政策を問い直す」吉原直樹 X 大沼淳一

20170521吉原チラシ

2017年第2回 脱原発社会への道 連続講座

シンポジウム <福島原発事故から6年>

復興政策と帰還政策を問い直す

     吉原直樹 X 大沼淳一

と き:5月21日(日) 13;30~16:30頃

ところ:名古屋YWCA(2Fビッグスペース)http://goo.gl/c0SB5k

参加費:500円(原発事故避難者と学生は無料)

パネリスト

吉原直樹さん
「被災者コミュニティの現実~大熊町を事例として

大沼淳一さん
「故郷を棄てるということ ~人が住むべきではない放射能汚染地帯」

今村復興大臣発言は安倍政権の本音だ!

年間20mSvという残酷な被曝限度を押し付けて、今年3月末で飯館村や富岡町などで避難指示解除準備区域と居住制限区域の指定が一斉に解除されました。これらの指定区域外からの避難者への住宅補助もすべて打ち切られてしまいました。「子ども被災者支援法」の理念を無視し、戻らない権利と、どちらとも迷っている権利を自己責任と切り捨て、ひたすら強引な帰還政策で避難者を鞭打つ残忍な安倍政権。

福島事故発災以来、大熊町に通い続けて被災者コミュニティの絶望と希望を記録してきた社会学者・吉原直樹さんと、リスク論研究や放射能汚染実態調査を続けてきた大沼淳一さんが、各々の角度から問題の本質に切り込みます。

吉原直樹さん

1948年徳島県生まれ 専攻:都市社会学、地域社会学 慶応大学経済学部卒業、 東北大学大学院文学研究科教授(名誉教授)、横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授、大妻女子大学社会情報学部教授を経て、横浜国立大学教授 地域社会学会会長などを歴任 原発震災関連著書に、 「『原発さまの町』からの脱却」(岩波書店、2013年)、「絶望と希望~福島・被災者とコミュニティ」(作品社、2016年)

★河北新報(2017年2月12日)
「復興庁5年 司令塔 評価と課題 インタビュー
東北大学名誉教授 吉原直樹氏 「インフラ偏重否めず」
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201702/20170213_71038.html

大沼淳一さん

1944年、宮城県生まれ 東北大学理学部卒業、名古屋大学大学院理学研究科博士課程中退元愛知県環境調査センター主任研究員、 原子力市民委員会委員、 未来につなげる東海ネット・市民放射能測定センター運営委員 原子力市民委員会「原発セロ社会への道」、「核廃棄物管理・処分政策のあり方」(共著)など

ちらしダウンロード→20170521yosihara

4/3(月) 中電対話デーに参加を

偶数月の第一月曜日、朝10時から行なっている中部電力との対話を楽しむ「中電対話デー」

時/4月3日(月曜日) 9時50分集合
場所/中部電力本店前 (地下鉄栄駅⑤出口東へ徒歩5分)
内容/いいたいことや たずねてみたいこと なんでもOKです
主催/中電対話デープロジェクト
参加費/ ただ
備考/ どなたでも参加OK、お子様連れ大歓迎 

chudentaiwaday.gif前回2月8日の対話デーで、「もう原発の電気は安くはないですね」との
市民の問に「安いとは言っていません。安い高いはその時代により変化します」と
中電さんの答えです。いくらなんでも安いとは言えないのですね。
そしてさらに、東芝が存亡の危機にあるとおり、原発で金儲けどころか大損をする
時代になっています。原発はガタガタなのです。
是非皆さんのご参加をお願いします。

3/15 愛知県へ自主避難者への住宅無償提供継続を求めて申し入れしました。

3月15日(水)に未来につなげる・東海ネットで呼びかけ、福島県や関東地方から福島原発からの放射能を逃れて愛知県に避難された方とともに、愛知県知事に対して、住宅無償提供の継続や生活の支援策についての申し入れを行いました。

20170316中日新聞20170316毎日

申し入れ書→住宅支援打ち切り問題宛申し入れ書170315

ご存知の通り、愛知県に避難されている津波及び原発事故避難者は1000人を超えています。その方達にとって、とりわけ原発事故自主避難者にとって深刻な事態が待ち受けています。すなわち、福島県が本年3月をもって避難指示解除準備地域と居住制限区域の全面的な指定解除及び避難指示区域以外からの避難者に対する住宅支援を打ち切ることを決めているからです。避難者の方々は、今なお放射線量の高い汚染地域への帰還か、経済的な困難を抱えつつ避難先にとどまるかの二者択一を迫られています。避難先での暮らしがなんとか安定し、突然に故郷を奪われた絶望から立ち直りつつある方々にとっては、ここで再び帰還か経済的な困難かの選択を迫られるということは大変つらいことであり、人道上からもさらなる支援が望まれるところです。

このことについて、貴職の見解をお伺いするとともに、以下の要望をいたします。

 

東日本大震災避難者のための住宅支援打ち切り問題について(要望と質問)

 

  • 避難元の放射能汚染状況は未だに深刻です。避難者に対する支援の継続と拡充をするように、国と福島県に文書で要望してください。

政府は原発事故の収束宣言を行い、東京オリンピック招致の際に事故炉は完璧なコントロールが出来ていると世界に向かって明言しました。しかし、それに反して放射能汚染の実態は深刻です。放射線被曝限度を法に定められていて、なおかつ国際基準でもある年間1mSvに戻すことなく、居住制限区域と避難指示解除準備地域において年間20mSvというハイリスクな基準を押し付け、それを下回った地域の指定を同時解除しようとしています。しかし、これらの地域の空間線量はなお高く、土壌汚染も深刻で、とても子供や若い方の住める場所ではありません。福島県以外の福島並み汚染地域では、これらの避難指示さえ出されていません。また、高線量だけでなく社会的インフラ(病院、商店など)が復活せず、コミュニティも崩壊したままですから、高齢者の帰還も困難です。

そもそも、時間が経てば自然に生活空間が復活する地震や津波などの自然災害と、半減期が30年と長期にわたる放射能汚染災害とでは、根本的に違いがあります。放射能汚染災害に対して災害救助法で対応することにはやや無理があったのです。

よって、帰還を決意した方々と帰還しない方々、どちらを選択しても適切な支援が受けられる仕組みの確立が必要で、とりわけ帰還をしない選択をした方々のための避難先での住宅をはじめとする様々な支援の継続が望まれます。

 

  • 愛知県被災者支援センターの存続と、強化をしてください。

愛知県は発災後いちはやく支援センターを設置し、市民ボランティアの主体的な活動によって、避難者に必要な情報を敏速に、かつ適切に提供し、頻度の高い避難者交流会を県下各地で開催し、安否確認や避難者の悩みに寄り添う活動を進めてこられたことは全国一の人道的な措置であると高い評価を受けています。また、大震災(地震と津波)と原発事故の区別なく、また自主的と否とに関わらない避難者を分け隔てしない登録制度は特筆に値します。

この素晴らしい支援センターの存続と活動の一層の強化をしてください。具体的には支援センター関係予算の増額と、スタッフの増強をお願いします。

 

  • 他都県は、住宅支援打ち切りが迫る中で自主的に独自の避難者支援策を発表しています。支援センターを設置するなど避難者支援のトップランナーであった愛知県は、今後も引き続き是非進んだ支援策を示してください。

例えば北海道は、道営住宅の入居期限を平成30年3月31日までの延長すること(家賃は全額免除)決めています。札幌市も市営住宅の入居期限平成30年3月末まで延長(家賃は全額免除)。京都府は公営住宅等の無償供与期間を入居から6年以内とする(最長平成30年12月まで)としています。鳥取県は県営住宅の入居期限を平成31年3月末まで延長(家賃は全額免除)するとともに、民間賃貸住宅(県借上げ)の入居期間を平成31年3月末まで延長(現在入居中の者に限る)するとし、鳥取市・米子市は鳥取市・米子市営住宅の入居期限を平成31年3月末まで延長(家賃は全額免除)するとしています。新潟県は県内20市にある新潟県県営住宅の新規提供、子どもの転校を避ける目的で、民間賃貸住宅に住む低所得者に月額1万円を支給することや、U・Iターンコンシェルジュによる就職支援、母子避難世帯等の移動支援として高速バス料金(新潟-郡山線)支援などを昨年7月から実施しています。伊勢市は平成31年3月末まで市の独自施策として、無償で市営住宅入居を継続させるとしています。

愛知県も、これまで行ってきたあらゆる避難者への支援を継続してください。具体的には、避難指示区域以外からの自主避難者に対する住宅の無償提供を、少なくとも平成31年3月まで継続してください。本年3月で指定地域解除になる地域からの避難者についても、同様の無償支援を継続してください。さらに、今回の福島県による支援打ち切りによって他県から愛知県に移動してきた方々にも、同様の措置をしてください。

 

なお、避難者の置かれた状況および本要望内容に関する貴職の見解を3月27日までに文書でお知らせいただければ幸いです。