フクシマの災害は人々を殺している。(Ecologist誌 2016.3.14 C.Busby著;安藤直彦要訳)

英国の放射線の健康影響の権威G.Thomasは大熊町を歩き、ガイガーカウンターの数字

3μSv/hを見て危険はない、避難者は生活可能と,事故から5年のBBC特集番組で報告した。自然放射能(2mSv/y)より少し多いだけという理由だが、自然放射能は日本では私(Busby)の測定で0.1μSv/hで、3μSv/hはその30倍である。

3μSv/hは1㎡あたり約90万Bqのセシウムの表面汚染である。アスファルト舗装上で事故後5年の話である。セシウム137はどこにでもあり、塵の形で吸い込み可能である。

国連の放射能汚染地の定義は37000Bq/mで、上記の測定結果は事故5年後でなお国連定義の20倍以上だが、日本政府は人々を帰還させようとしている。日本政府はICRPモデルに基づいて危険はないとしているが、私はICRPモデルが1000倍以上間違っている根拠を示した*。

放射性物質の多くは海に流れだし、何百kmにわたって海の生物を殺し、干満により海岸の堆積物を汚染する。私の研究グループのアイルランドについての研究では海岸の住民の発ガン率を30%増大させることがわかった。

フクシマからの放射能は太平洋を超えて米国西海岸に漂着している。米国の科学者はICRPモデルにもとづいて危険はないとしているが、間違っている。問題は線量(dose)では内部に取り込まれた粒子の放射能のリスクを評価できないことである。線量はひと塊の組織上の平均値である。一方、ガンは一つの細胞、あるいは細胞群から始まり、フクシマからの粒子は大量の部分的な被曝の原因になる。これについては数多くの報告があるが公開されないままである。

日本の野生生物、鳥類,昆虫,植物の遺伝的損傷についてはTim Mousseauの報告があるが,ヒトについては日本政府が秘密にし公表されていない。政府はフクシマよりもオリンピックに関心が有り,圧力をかけてより多くの家族を汚染地域に帰還させようとしている。

半径200kmの地域でさらに40万人のガンが発生するという私の推定を裏付ける証拠がみつかった。津田**は最近の査読付き論文で0〜18歳の38万人の超音波による3年以上調査で見つかった116人の甲状腺ガンについて考察している。バックグランドの割合は年間10万人あたり0.3 つまりこのケースでは3.4人である。116人はこれより112例多い。

また,我々の研究*では半径200kmまでの人口で遺伝的先天性奇形は100%増加すると予見している。日本では妊娠中の超音波検査で発見され中絶されるので表には出ないが、チェルノブイリでそれを見てきた。西側の権威者たちは、ICRPとIAEAにとりこまれている。

*Genetic Radiation Risks-A Neglected Topic in the Low Dose Debate; Environmental Health and Toxicology,2016 Jan 20.doi: 10.5620/dht.e2016001.

** Thyroid Cancer Detection by Ultrasound Among Residents Ages 18 Years and Younger in Fukushima, Japan: 2011 to 2014. Epidemiology 2015.10.5

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